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最強ツール「ロジックツリー」を使いこなす!

社会人のための考え方講座。最強ツール「ロジックツリー」を使いこなす

前回「問題解決の最強ツール」としてロジックツリーを紹介しました。しかしツールを知っているだけでは意味がありません。使いこなそうと思うと結構難しいツールだというのも事実です。

ツールを使いこなせるようになる為には、まずは自分で考えてみること。そして、他の人が作ったツリーを参考に、何が違うのか、他の人はどの観点で捉えていたのかを見ていくことが重要です。

では早速、最強ツールを使いこなせるように練習しましょう!

社会人のための考え方講座。問題解決最強のツールを手に入れよう。問題解決最強のツールを手に入れよう!

ロジックツリーの練習問題を解いてみよう!

前回の記事で出した問題です。

「通勤ラッシュの苦痛を緩和できるか?」

解答例を見る前に、自分で考えることをお勧めします!

 

解答例

ロジックツリーのサンプル。通勤ラッシュの苦痛を緩和できるか?

他にも考え方は色々ありますので、あくまで解答例です。
通勤経路の変更は、環境を変えるとは少し違うかもしれないね。きっと改善の余地があると思うよ。

「イライラの緩和」と「気晴らし」もMECEかと言われると違うかも・・
現実的には、早起きして通勤ですかね。ねむぃ・・。

MEMO
発想法(ラテラルシンキング)の視点で「社会の仕組みとして通勤ラッシュをなくせないか」という方向性で検討しても面白い。今回の解答はあくまで個人として何ができるかで分解しています。

どうでしたか?自分の考えと違うところはありましたか?

解答例と同じかどうかはあまり重要ではありません。むしろどの観点が違うのかの方が重要です。当然、解答例にはない視点でMECEに分解できていることもあると思います。

上記の解答例をどのようなステップで考えたか、思考の過程を解説します。

  1. アイデアを出し、グループ化する
  2. トップからMECEに分解する
  3. 何の為にを問い続け、全体の整合性を確認する
  4. 全てを壊して、いちから作る!

ステップ1と2は入れ替えても大丈夫です。では、この思考の過程をもう少し詳しく開設していきます。

STEP1:アイデアを出し、グループ化する

直感を大事にしてましょう!特にロジックツリーを作ることに慣れてない場合、MECEを考えず、まずは思いつくままにアイデアを並べることを始めます。

次に同じようなアイデアが出たらグループにまとめていきます。まとめたグループにはタイトルをつけていきましょう(抽象化)。

STEP2:トップからMECEに分解する

次にトップの問いからMECEとなるように全体を分解していきます。いきなり最終的な答えにはたどり着きません。まずは、初期の仮説としてMECEに分解を試みます。

「その他」を使っても良いので、かならずMECEにしましょう。

STEP1のアイデアやグルーピングはうまく当てはまりましたか?

STEP3:何の為にを問い続け、全体の整合性を確認する

STEP1のボトムアップの考えと、STEP2のトップダウンの考えをぶつけます。うまく当てはまらないところは、別のMECEで考えたり、抜けているアイデアがあれば、それを埋めたりしながら、全体を整えます。

このSTEPでは、分解した全ての項目で「何の為に」が答えられるか確認する必要があります。例えば今回のケースでは、以下のように問い続けます。

  • 「会社の近くに引越す」ことで「通勤ラッシュの苦痛を緩和できるか?」
  • 「ラッシュの少ない路線に引越す」ことで「通勤ラッシュの苦痛を緩和できるか?」
  • 「音楽を聴く」ことで「通勤ラッシュの苦痛を緩和できるか?」

STEP4:全てを壊して、いちから作る!

出来あがったロジックツリーに違和感はありませんか?全く当てはまらないアイデアが分類されず残ってませんか?

「その他」の中に自分の直感が示す重要なアイデアが埋もれてませんか?

考えの質を上げるためには、作ったロジックツリー全てを壊すことも必要な場合があります。このステップをできる人とできない人の差はとてつもなく大きいのも事実です。

陶芸家がお皿を割るのと同じですね!
でもビジネスは時間との戦いです。何度も壊してたら実行力が問われますよ?

「考え直すコスト」と「手戻りのリスク」のどちらが大きいかという話だね。
MEMO
全て壊すといってもこの段階は失うものは何もありません。マインドマップツールも便利なので、実際は大げさなことではありません。わずか1時間でできるかもしれません。ですが、このステップを実行しない人が多いのです。

考え直す手間を惜しみ、実行してから大きな方向転換をする・方向転換をできず失敗する、ということが起きないよう気をつけましょう。この辺りのお話は「Action」のテーマです。

まとめ

質の高いロジックツリーを作る為のステップを例題で解説しました。ツールを使いこなせるようになる為、色々な例題にトライしたり、実際の困り事をロジックツリーで解決して見ましょう!

最後に今回のステップをまとめた一枚の図をご紹介します。

鳥の目と虫の目と言われているものの捉え方です。

鳥の目
トップダウンでロジックツリーを俯瞰して分解すること。
虫の目
ボトムアップでアイデアをまとめていくこと。

 

ロジックツリーの解説。鳥の目と虫の目

鳥の目は、仮説から分解していくアプローチが向いてますね。
虫の目は、直感から論理に展開していくアプローチですね。

アタシは直感の方が向いてるのかな?
魚の目というのもあるよ。トレンドを読むという目線だよ。

マクロ、ミクロ、トレンドですね!