ビジネスフレームワークは非常に使い勝手が良いのですが、必ずしも既存の枠組みで考えることが良いわけではありません。考えました、といって持ってきた内容が、実はありふれたフレームに当てはめるだけの作業をしただけの人が大勢います。それでは不十分なのです。考えているうちにはいりません。
考えるとは「論理の枠組みを考えること」なのです。
目次
メインストーリー
新しい枠組みを考えてみる
解説
新しい枠組みを考えるコツ
今回のストーリーではマサトくんは新しい枠組みとして「日本」と「アメリカ」という論理構造(=枠組み)で伝えるということを考えたようです。
既存のビジネスフレームワークは万能ではありません。もっとシンプルに伝えることができる方法も存在します。そのためには「論理の枠組みを考える」ことが重要です。細かい枝葉の情報を考えるのではなく、全体を大きな視点で見たときに、どの切り口で枠組みを捉えるのが良いか、を考える必要があります。
ダイレクト感とMECE感の両立
伝えるための「論理の枠組み」として重要なことは2つ。ダイレクト感とMECE感になります。
この2つを両立した枠組みは聞き手に取ってわかりやすいものです。日本とアメリカという枠組みはダイレクト感はあります。一方でモレがないのかというと、それ以外の国は?という疑問がすぐにわきます。まだ改善の余地がありそうです。
あなたの考えをひとことで言うと何?
論理の枠組みを考えるコツとして、今伝えたいことを「最も短い言葉で伝えるとすると何か?」を考えてみることをお勧めします。自分の考えている言葉の修飾語を削ぎ落とし、最も伝えたいひとことにたどりつくと、そこに論理の枠組みが現れてきます。
ちなみにマサトくんは「アメリカと日本におけるクラフトビール市場・競合の比較」と言う言葉で表しました。
エレベータートーク
エレベータートークという言葉をご存知でしょうか?これはエレベーターに乗っている20-30秒の間に重要なことを伝える、ということです。マサトくんは「単純化すると・・・」と話をしています。エレベーターの間で的確にポイントを伝えるためには、単純化しないと伝わりません。伝え方が悪いとエレベーターを降りられなくなってしまいます。また会社の偉い人になるほど時間を取れませんので、エレベーターであったその時に自分の考えを伝えきる、と言うこともビジネスパーソンには必要になってきます。
枠組みを考える練習としても有効ですので、ぜひエレベーターの中で自分の話が終わるか確かめて見てください。
最後に
新しい枠組みを考えるということは大変なことなのですが、これこそが「考える」ということの本質ですので、ぜひダイレクト感とMECE感を両立した枠組みで何が言えるか考えて見てください。