ビジネススキルとひとことで言っても色々とあって何を勉強すればよいのか、と悩んでいる方も多いと思います。
そこで「2020年 世界が求めるビジネススキルトップ10」を発表したいと思います。すでに経験を積んだ社会人も、これから社会に出る人にも参考になるはずです。
このランキングは2016年1月に世界経済フォーラムが発表したものとなります。
目次
2020年ビジネススキルトップ10
順位 | ビジネススキル |
1位 | 複雑な問題解決 (Complex Problem Solving) |
2位 | クリティカルシンキング (Critical Thinking) |
3位 | 創造性 (Creativity) |
4位 | 人的マネジメント (People Management) |
5位 | コーディネート力 (Coordinating with Others) |
6位 | エモーショナルインテリジェンス (Emotional Intelligence) |
7位 | 判断力と意思決定 (Judgment and Decision Making) |
8位 | サービス志向 (Service Orientation) |
9位 | 交渉力 (Negotiation) |
10位 | 認識の柔軟性 (Cognitive Flexibility) |
6位に「エモーショナルインテリジェンス」というあまり聞かないスキルがランクインされているのが印象的です。2015年のランクにはなかったものです。AI時代を反映したランクになっているのかもしれません。
トップ3スキルの解説。どうやって身につける?
第1位:複雑な問題解決。何が複雑なのか?
まずは1位の「複雑な問題解決」。すぐにわかるように「複雑な」と書いてあることがポイントです。
普通の問題解決については、クリティカルシンキングの問題解決手法となります。ロジックツリーで問題の構造を、ステップを踏んで分解していくというものです。
2020年のNo.1のスキルはこれではない、と言っています。つまりクリティカルシンキングでは解けない、複雑な問題があるということです。これは以下のパターンがあります。
- 複数の専門性が交わる領域での問題解決 (問題自体の複雑性)
- 必ずしも合理的判断で進まない問題解決 (人が絡むことの複雑性)
単一の専門性では解けない問題が多くあります。複数の専門家の意見を元に解決策(ソリューション)を生み出す。これが難しいのです。(本サイトでは複雑な問題の解決策のことを「ソリューション」と定義します)
ソリューションを生み出すのは、必ずしも何かの領域を極めた専門家・スペシャリストではありません。むしろ専門家の方が、本当に解くべき問題を外して技術で解決しようとしてしまうため、ソリューションを考えられない、という問題が起きます。しかも複数の領域の専門家と同時に深い議論をし、本当に解決したい問題に注力して解決策を生み出す必要があります。これがソリューション力です。
また、複雑な問題解決は組織で行う場合がほとんどです。そのため人の問題が付きまといます。人は必ずしも合理的な判断で意思決定をしません。とくに集団になるとその場の「空気」に支配されて、個人では必ずしも合意できないはずのことを合意してしまう。誰も止められない、ということが起きます。
この「空気」に対抗する「水を差す」というテクニック。高度な状況判断力が試されます。
本サイトではマネジメント(Management)のテーマとして扱う予定です。
まずはその前段となる問題解決手法「ロジックツリー」を学んでもらいたいと思っています。
第2位:クリティカルシンキングを身につけよう
これは本サイトのメインテーマの一つ「思考力」そのものです。社会人基礎力の一つ、中核的なスキルと私は考えています。
ちなみに論理的思考力、ロジカルシンキング、クリティカルシンキングという呼び方もありますが、どれもほぼ同じものと捉えて問題ありません。
自分の思考に対して第三者的に考える、一度批判して考えるという意味を込めてクリティカルシンキングという言葉はよいと個人的には思います。ただし一般的には、ロジカルシンキングもしくは論理的思考力と呼ばれることが多いです。
グロービスでは「クリティカルシンキング」と呼ばれる人気講座があります。私も以前参加しており、本サイトのThinkの元ネタとなっております。自分で咀嚼してかなりブラッシュアップしている部分もありますので、このサイト(ビスネスプラネット)で勉強してもらえれば大丈夫ですよ!
参考:考えるべきことを考える
第3位:創造性とは何か? 発想力+行動力が生み出すファンタジー
創造性とは「発想力」と「行動力」が生み出すファンタジーです。何を抽象的なとも思うかもしれませんが、創造性を身につけるというのは、そもそも非常にあいまいだと思います。
私は「イノベーション」を引き起こせる力と捉えるとよいと考えます。
イノベーションは既存の枠にはまった考え方では生み出せません。既存のものとは違う発想力が必要です。本サイトでは、発想力はラテラルシンキングと呼んでおります。
ただし発想しただけで、行動に移せないと意味がありません。発想を形にするためには行動が必要です。そして行動した結果から新たな気づきを得て、また別の発想をする。この好循環が必要です。
まとめ
この記事ですは、2020年に世界で必要とされるビジネススキルについて紹介しました。特に第1位から第3位までについてはスキルの意味を解説として加えました。また、その一端が学べる記事を参考としてつけておりますので、ぜひそちらもあわせてご覧ください。
ちなみに4位の「人的マネジメント」は、ズバリマネジメントの1つの要素です。5位の「コーディネート力」は行動力の1要素である「巻き込み力」となります。
こうしてみていくと、2020年に必要なビジネススキルとビジネスプラネットで扱う予定のコアスキルとはおおむねマッピング可能かと思います。
これからも記事を充実させて行きますので、ぜひビジネスプラネットでスキルアップを目指してください!