イシューとは一般的に「課題」「問題」「論点」などと訳されることが多いですが、単なる「問題」や「課題」とは明らかに異なるものだと考えています。
本サイトではイシューを下記のように定義します。
目次
メインストーリー
本当の課題(イシュー)とは何か?
解説
曖昧語を定義する
「課題」「問題」「論点」などビジネスシーンで適切に切り分けられていない用語があります。定義が曖昧なままでは会話に混乱を招きますので、まずは自分の中の定義をしっかりと持つことが重要です。Thinkの基本動作と言っても良いものです。
課題:目標の達成のために、解決すべきもの
問題:目標を阻害する表面的な事象のこと
論点:現時点で課題として扱うべきか不明なもの
リスク:将来課題になりうる、顕在化していない不確定な事象のこと
タスク:何をなすべきか明確な作業
イシューを押さえるとは何なのか?
今回のストーリーのイシューとは何だったのでしょうか?
はじめにマサトくんは「30枚の資料をA4用紙1枚にまとめる」と言っています。これは、どちらかと言うと表層的な「問題」をイシューと捉えています。そのため解決策も安易なものになっています。
本当に押さえるべきは、なぜ資料をまとめるのか?まで含めて考える必要があります。本当に考えるべき課題(イシュー)を押さえないと、仮に解決策にたどり着いたとしてもかなり表面的な解決策となってしまいます。
今回の例では解決策が「コピーを取るだけ」なのか「部長報告用に資料を準備する」のか、イシューを的確に押さえることでアウトプットの質が全く異なってきます。
視野を大きく広げるためにも「Whyを唱える」という癖をつけるようにしましょう。
最後に
イシューを押さえることの重要性をご理解頂けたでしょうか。考えるとは「イシューを押さえる」ことです。これは本当のイシューなのか、イシューを外していないか、を考えることが重要なのです。
補足
今回のテーマはMECEではありませんが、曖昧語の定義のため補足します。イシューの中に曖昧語がある場合は必ず定義することが必要です。今回は「わかりやすい資料」と言う言葉が出てきました。
わかりやすい資料とは何でしょうか?
MECEに分解して考えると下記のようになります。(一例です)
一言で言えば「コンテンツとデザインが優れた資料」と言えますが、もう少し細く言うと次のようになります。
わかりやすい資料とは、MECE感とダイレクト感のあるメッセージで構成されたストーリーを、読みやすい文章と見やすい図表でデザインしたもの。
意外と汎用的なフレームだと思いますので載せておきました。